8 つのクライアント · 5 つのプラットフォーム · 選定結論つき

Clash クライアントの選び方:カーネル・プラットフォーム・メンテナンス状況を比較

同じ Clash エコシステムでも、クライアントごとにカーネルのバージョン、対応プラットフォーム、メンテナンス状況は大きく異なります。このページでは 8 つのクライアントを同じ表で比較し、それぞれ誰に向いているかを解説したうえで、最後に結論をまとめます。

早見表 用途 → クライアント
初めての設定、手間を減らしたい Clash Plus
デスクトップでルール調整と TUN を使いたい Clash Verge Rev
スマホと PC で UI を統一したい FlClash
Android で細かい分流をしたい Clash Meta for Android
OS バージョンが古く、新しいクライアントが入れられない Clash for Windows

横断比較

8 つのクライアント:プラットフォーム・カーネル・メンテナンス状況・導入のしやすさ

8 つのクライアントは Windows、macOS、Android、iOS、Linux の 5 プラットフォームをカバーし、カーネルは mihomo と旧来のオリジナルカーネルの 2 世代に分かれます。メンテナンス状況は、新しいプロトコルやルールタイプが使えるかどうかを直接左右します。

クライアント 対応プラットフォーム カーネル メンテナンス状況 導入のしやすさ 主な機能 向いている人
Clash Plus Windows / macOS / Android / iOS mihomo 活発にメンテナンス 全プラットフォームで統一 UI、GUI でのサブスクリプション登録 1 つのクライアントで複数デバイスをまかないたい
Clash Verge Rev Windows / macOS / Linux mihomo 活発にメンテナンス 設定ファイル編集、TUN、ルールセット、プロキシグループのデバッグ デスクトップの上級ユーザー
FlClash Windows / macOS / Linux / Android mihomo 活発にメンテナンス Flutter によるクロスプラットフォーム UI、デスクトップとモバイルで操作が統一 複数プラットフォームで同じ体験を求める人
Clash Nyanpasu Windows mihomo 活発にメンテナンス テーマとアニメーション、視覚的な設定管理 UI の見た目を重視する Windows ユーザー
Clash for Windows Windows Clash Premium 開発終了 クラシックな UI、コミュニティの情報が豊富 古い OS、または操作にすでに慣れている人
Clash Meta for Android Android mihomo 活発にメンテナンス 完全なルール設定、複数のインバウンドプロトコル Android の上級ユーザー
Surfboard Android 独自実装 活発にメンテナンス モバイル向けのシンプルな UI、わかりやすいサブスクリプション管理 Android でライトに使いたい人
ClashX Meta macOS mihomo 開発終了 メニューバー常駐、リソース消費が少ない OS バージョンが古い macOS 端末

表の読み方:カーネルはクライアントが認識できるプロトコルとルールタイプを決めるため、mihomo 系クライアントのほうが新機能への対応が充実しています。メンテナンス状況は新プロトコルの追随と不具合修正の速さに影響し、開発終了したクライアントの機能はアーカイブ時点で止まっています。導入のしやすさは、初期画面で手動入力が必要な設定項目の多さを示すだけで、機能の優劣とは直接関係ありません。

個別解説

8 つのクライアントはそれぞれ誰に向いているか

ダウンロードページのクライアント一覧の順に並べ、各項目でカーネル、対応プラットフォーム、典型的な用途を説明します。カード下部のプラットフォームリンクは、ダウンロードページの該当プラットフォームへ直接移動します。

Clash Plus

イチオシ

mihomo · 活発にメンテナンス · Windows / macOS / Android / iOS

4 つのプラットフォームすべてにインストーラーがあり、同じサブスクリプションをスマホでも PC でも同じ手順でインポートできるため、デバイスを変えても UI を覚え直す必要がありません。カーネルは mihomo で、ルール分流、TUN モード、Fake-IP などの主要機能を網羅。設定項目は GUI で提供され、初回はサブスクリプションリンクを貼るだけで使えます。iOS 版は App Store で配信され、公式サイトは clashplus.io です。1 つのクライアントで全デバイスをまかない、設定を別々に管理したくないユーザーに向いています。

Clash Verge Rev

デスクトップの第一候補

mihomo · 活発にメンテナンス · Windows / macOS / Linux

デスクトップ向けでは最も機能が充実した選択肢のひとつで、Windows、macOS、Linux の 3 プラットフォーム向けインストーラーを提供しています。mihomo カーネルを採用し、設定ファイルは UI 上で直接編集・切り替えが可能。TUN モード、ルールセット、プロキシグループのデバッグに対応し、カーネルログもクライアント内で確認できます。rules や proxy-groups といった概念を理解していて、デスクトップで細かい調整をしたいユーザーに向いています。Clash を初めて使う人でも導入は可能ですが、UI の設定項目は軽量クライアントより多めです。

FlClash

mihomo · 活発にメンテナンス · Windows / macOS / Linux / Android

Flutter で構築されたクロスプラットフォームクライアントで、デスクトップは Windows、macOS、Linux、モバイルは Android に対応します。UI の操作感は各プラットフォームでほぼ共通なので、PC からスマホに移っても操作を覚え直す必要がありません。mihomo カーネルを採用し、サブスクリプションのインポート、ルール分流、TUN モードに対応。デスクトップと Android の両方を使い、操作感を統一したいユーザーに向いています。デスクトップでの機能の深さは、軽量クライアントと Verge Rev の中間に位置します。

Clash Nyanpasu

mihomo · 活発にメンテナンス · Windows

Windows 向けの GUI クライアントで、mihomo カーネルを採用し、サブスクリプション管理、モード切替、設定編集を提供します。テーマ、アニメーション、レイアウトに力を入れた UI で、他のクライアントのエンジニア向けデザインとはひと目で区別がつきます。機能は日常的なプロキシ用途をカバーし、設定項目は視覚的に整理され、ルールとプロキシグループも UI で確認できます。Windows を長く使い、見た目にもこだわりつつ、ルール分流の機能も求めるユーザーに向いています。

Clash for Windows

開発終了

Clash Premium · Windows

初期に最も広く使われた Windows クライアントで、カーネルは Clash Premium。UI はシンプルで情報の蓄積も多く、困ったときは既存の回答がすぐ見つかります。プロジェクトは開発を終了しており、mihomo の新プロトコルや新機能には追随しません。アーカイブ版の機能は開発終了時点のままです。設定内容が固まっていて変更が少ない人、OS バージョンが古い人、すでに操作に慣れている人に向いています。長く使い続けて新機能も追いたい場合は、メンテナンスが続いているクライアントへの移行をおすすめします。

Clash Meta for Android

mihomo · 活発にメンテナンス · Android

Android で最も機能が充実した mihomo クライアントのひとつ。完全なルール設定、複数のインバウンドプロトコル、TUN モードに対応し、設定自由度はデスクトップ版に近いです。UI はエンジニア向けの雰囲気で、初回はサブスクリプションのインポートとプロキシモードの意味を理解する必要があります。Android で細かい分流をしたい人、デスクトップの設定をスマホに再現したい人に向いています。基本的なプロキシ用途だけなら、設定項目はやや多めに感じられます。

Surfboard

独自実装 · 活発にメンテナンス · Android

Android の定番クライアントで、独自カーネルを採用。モバイルの利用習慣に合わせた UI で、サブスクリプション管理とノード切替までの導線が短いのが特徴です。一般的なプロキシモードとルール分流に対応し、日常使いでは設定を頻繁に触る必要がありません。Android でライトに使い、UI のシンプルさを重視するユーザーに向いています。mihomo の全機能や複雑なルールのデバッグが必要なら、CMFA のほうが適しています。

ClashX Meta

開発終了

mihomo · macOS

macOS のメニューバー型クライアント。mihomo カーネルを採用し、メニューバーに常駐してリソース消費が少なく、バックグラウンドで長時間動かすのに向いています。サブスクリプションのインポート、ルール分流、TUN モードに対応。プロジェクトは開発を終了しており新バージョンの配信はありませんが、OS バージョンが古い macOS 端末では今も安定して動作します。OS をアップグレードできない端末を使っている人、静かに動くメニューバー型のプロキシツールだけが欲しい人に向いています。新しい端末なら、メンテナンスが続いているデスクトップクライアントを優先するのがおすすめです。

シーン別の提案

用途からそのまま選べる早見ガイド

以下の 4 つのケースで、選び方のほとんどをカバーできます。当てはまらない場合は「カーネルは mihomo、対応プラットフォームを確保、メンテナンスが活発」の 3 つを最低条件に選んでください。

初めての設定、すぐ使い始めたい Clash Plus が第一候補です。Windows、macOS、Android、iOS すべてにインストーラーがあり、サブスクリプションをインポートすればノード切替もモード選択も GUI で完結し、設定ファイルを手書きする必要はありません。Windows ユーザーで Clash for Windows の操作にすでに慣れている場合は、移行までのつなぎとして使い続けても構いませんが、このプロジェクトが開発終了している点には注意してください。
上級者向け、ルールと TUN を調整したい デスクトップなら Clash Verge Rev が第一候補です。設定ファイルは UI 上で直接編集でき、プロキシグループ、ルールセット、カーネルログそれぞれに専用パネルがあるため、分流ルールのデバッグ中にエディタを行き来する必要がありません。TUN モードで全トラフィックを引き受けたい場合や、Linux で GUI クライアントを動かしたい場合も、現時点で最も対応が充実した選択肢です。
マルチデバイス、スマホも PC も一緒に使う ルートは 2 つあります。全プラットフォーム対応のクライアントを選ぶ(Clash Plus)か、UI の操作感が統一されたクロスプラットフォームクライアントを選ぶ(FlClash)かです。ポイントはサブスクリプションの取得元を揃えること。同じサブスクリプションリンクを各デバイスでインポートすれば、ノード変更時に各端末へ自動で反映され、1 台ずつ手作業で設定を書き換える必要がありません。
古い PC、OS バージョンが低い 新しいクライアントは OS バージョンに要件があり、古い端末ではそもそもインストールできないことがあります。その場合は Windows なら Clash for Windows、macOS なら ClashX Meta が使えます。どちらも OS 要件が低くリソース消費も少ないですが、開発は終了しているため、OS をアップグレードできない端末でのみ使うことをおすすめします。

選定に関するよくある質問

Clash Plus と他のクライアントは同時にインストールできますか?
できます。各クライアントは自分の設定ディレクトリを読み込むため、同時にインストールしても上書きし合うことはありません。ただし、同時に起動するプロキシクライアントは 1 つだけにすることをおすすめします。複数のクライアントが同時にシステムプロキシを設定したり TUN デバイスを取り合ったりすると競合が起き、一部のアプリがネットにつながらないなどの症状が出ます。
開発が終了したクライアントはまだ使えますか?
動作はしますが、機能更新や不具合修正は提供されず、新しいプロトコルやルールタイプを認識できないことがあります。問題が起きてもコミュニティの関連ドキュメントはほぼ更新が止まっています。短期のつなぎとしては使えますが、長く使うならメンテナンスが続いているクライアントへの移行をおすすめします。
カーネルの違いはサブスクリプションのインポートに影響しますか?
ほとんどのサブスクリプションはオリジナル Clash と mihomo の設定形式の両方に対応しています。サブスクリプションで mihomo 独自のプロトコルやルールタイプを使っている場合、オリジナルカーネルのクライアントでは解析に失敗します。その場合は mihomo カーネルのクライアントに切り替えるか、互換バージョンを提供してもらう必要があります。
デスクトップとモバイルで同じクライアントを選ぶ必要はありますか?
必須ではありません。デバイスごとに最適なものを選べばよく、サブスクリプションの取得元が同じであれば、ノードとルールは各端末で同じ内容になります。UI と操作手順を完全に統一したい場合に、Clash Plus や FlClash のようなクロスプラットフォームクライアントを検討してください。

選定の結論

日常使いは Clash Plus、デスクトップの詳細設定は Verge Rev

イチオシ

Clash Plus

  • Windows、macOS、Android、iOS の 4 プラットフォームすべてにインストーラーがあり、デバイスを変えてもクライアントを変える必要がない
  • mihomo カーネルで、ルール分流、TUN モード、Fake-IP などの主要機能を網羅
  • サブスクリプションのインポートとモード切替は GUI で完結し、設定項目はよく使うシーン別に整理

デスクトップでの詳細設定が必要な場合は、Clash Verge Rev もあわせて確認してください。インストーラーの一覧と各プラットフォームのシステム要件は、ダウンロードページにプラットフォーム別に掲載しています。